
サンスベリアの育て方
サンスベリアは大変育てやすく、管理しやすい観葉植物です。また葉の模様、姿、大きさなど様々な種類があり好みのタイプを見つけやすいのもポイント。初めての方にもおすすめの観葉植物です。
ここではサンスベリアの特徴を紹介するとともに、この植物に合った適切な管理について解説していきます。きっと健やかに育てらるでしょう。

原産地
サンスベリアの原産地はアフリカ、アジア南部など。暖かく乾燥した地域が生まれ故郷の植物になります。
そのためサンスベリアは乾燥した環境にも耐えられるよう、厚く丈夫な葉をもつことが特徴です。厚い葉に水分を貯えているため水切れに強く、少しなら水やりを忘れてしまってもすぐに枯れてしまうことはありません。

日当たり
サンスベリアに適した環境は”直射日光を避けた室内の明るいところ”です。”明るいところ”は私たちが読書しやすいくらいの明るさが目安です。直接太陽光が当たると日差しが強すぎて葉が焼けてしまいます。
あまり薄暗い部屋では葉が薄くなり、特に背の高い品種では長い葉が折れ曲がってしまいます。肉厚で美しい姿を維持するためには、レースのカーテン越しのような柔らかい日差しを浴びられるのが理想です。週に1,2日だけでも適度な日光浴をさせてあげると良いでしょう。
サンスベリアに限らず、室内で長く管理していた観葉植物を強い紫外線の光に当てると、真夏でなくても葉の色が薄くなってしまうことがあります。日当たりの環境を大きく変える場合には少しずつ光に当てる時間を増やし、慣らすようにします。

水やり
サンスベリアが生長するのは春から秋の間です。この間は土が乾いたらたっぷりと水やりをします。土が乾いたことが確認しにくい場合には、鉢を持ち上げたり触ったりして”軽くなったかな?”と感じてみてください。水分計(水やりチェッカー)を使うのも良い方法です。
水やりをする際には鉢底から余分な水が流れ出るくらい、しっかり与えます。根を痛める原因にもなるため、溢れた水は受け皿に溜まったままにせず捨てるようにします。慣れないうちはベランダや軒下で与え、水が切れたらお皿に戻すと良いでしょう。
気温が低くなる冬はほとんど生長しません。秋以降は少しずつ寒くなるのに合わせて水やりの頻度を減らし、真冬はほとんど水を与えなくても大丈夫です。暖かい室内の場合には葉に小さなしわが出来たら、ハリがなくなったころに控えめに与えます。特に寒い日や夜間・早朝の水やりは避けましょう。
サンスベリアに限らず葉の厚い植物、幹や根が太い植物は体内に水分を貯えて育ちます。こうした種類では水を切らすことよりも与えすぎに気を付けることがポイントです。

温度
暖かい気候の地域が出身地の植物です。15℃を下回ると生育することができず、きれいな姿を保つためには10℃以上が目安となります。室内でも冬の夜間だけは窓辺を避け、寒くない場所へ移動させましょう。気温の下がる冬は水やりを控え、乾燥気味に管理することで耐寒性を高めます。
夏場は湿気で蒸さると弱ってしまうため、風通しの良い環境となるよう心掛け、真夏の日中は水やりを控えます。

肥料
春から秋にかけての生長が進む期間に、必要に応じて与えます。ゆっくり効く緩効性のもの、薄めて使う液体のタイプ、どちらでも構いません。葉の色が薄くなったり、ツヤやハリがなくなることが肥料切れの1つの目安になります。特に問題がないようならば肥料は与えなくても構いません。
気温の低くなる冬、また盛夏期は植物にとって肥料は逆に負担になってしまうため、肥料は与えないようにしましょう。
観葉植物は花壇のお花や畑の野菜などと比べて生長は穏やかで、肥料は必ず与えなければならないというわけではありません。早く大きく育てたい場合や、長く植え替えをしないでいて土の栄養が少なくなってきたときに補うなど、必要を感じたら使用します。

植え替え・剪定
葉が傷んでしまったり、アンバランスに伸びすぎてしまった場合には切り取って整えます。少しであればいつ行っても大丈夫ですが、全体の姿が変わるほど手を加える場合には生長期の春から秋にかけて作業をします。厚い葉の切り口から雑菌が繁殖しないよう、切り取るときには綺麗なハサミを使用し、断面は風通し良く管理するのがポイントです。
サンスベリアは生長とともに土の中で茎が伸び、株元から新しい子株が出てくることがあります。増えすぎて窮屈そうに感じたら株分けに挑戦してみましょう。土の中で親株から延びた地下茎を切り取り、親株をスッキリとさせ、子株は別の鉢に植え替えることでサンスベリアを増やすことができます。株分けは春から秋の間に行います。