観葉植物の管理のポイント ~ 初めての方へ

観葉植物の管理のポイント ~ 初めての方へ

「素敵な観葉植物を手に入れた! けど育て方がわからない。」

「植物が好きだけれど、よく枯らしてしまう。」

という方向けに種類を限定せず、室内管理する観葉植物全般に言えることをまとめてみました。まずは基本を押さえて脱初心者を目指しましょう。

 

1.明るい日差し

植物は光をエネルギー源にしています。薄暗い環境では満足に食事がとれていないのと同じです。まずは十分な明るさが確保できる場所で管理するようにしてください。

ただ、光が強ければいいというわけではありません。真夏の直射日光のようにジリジリと焼けるような日差しでは植物も葉焼けを起こしてしまいます。室内の観葉植物の場合、多くはレースのカーテン越しくらい、やわらかい日差しを4時間~ 浴びられるとベストです。

人間と同じ、日焼けしてしまうほどの強すぎる日差しはNG。

 

 

2.適度な水やり

水やりは植物には欠かせません。当たり前ですよね・・・でも多すぎても調子が悪くなってしまうため、量とタイミングが大切になります。

一般的な観葉植物の場合、水をあげるベストタイミングは土が乾燥してきた頃。表面の土の様子を見たり、竹串を刺して中の様子をうかがったり、植木鉢を持ち上げて”軽くなったかも?”と感じたり。「そろそろかな?」という頃に与えます。量は底から流れ出すくらい、全体に行きわたるようたっぷりです。いっぺんにたくさん与えることで、鉢の中の空気が入れ替わる効果が期待できます。

(水が空気を押し出すイラスト)

植木鉢の中で水が空気を押し出し、土の中の空気が入れ替わります。根っこも呼吸しているのです。

 

土が乾ききってしまうと植物がしおれてしまい、このタイミングでは遅いのです。しかし水切れを心配しすぎるあまりに頻度が多すぎると土はいつも湿ったままになり、これが続けば根が弱ってしまいます。気温が低い冬は湿った土も乾きにくいため注意が必要です。また底から溢れた余分な水は受け皿に溜めたままにせず都度捨てるか、軒下やベランダなどで水やりをした後に室内へ戻すようにしましょう。

受け皿に水が溜まっていると根が腐りやすくなります。材質によっては受け皿も完全防水ではありません。

 

この水やりは植物の種類、鉢の大きさ、温度などで頃合いが変わるため「○日に1回くらい」となかなか一言で言い表すことが出来ません。そのため慣れるまでは難しいかもしれませんが、便利グッズを活用したり、こまめに観察して植物との距離を縮めることでだんだんと失敗しないようになります。

水分量を色の変化で知らせてくれる水分計

 

水やりについてのポイント

葉っぱの分厚い種類、幹が膨らんだタイプは乾燥に強い(サンスベリア、ガジュマル、サボテン) =水を貯えるのが得意な植物たち、多少水切れしてもすぐに枯れない

葉が薄い種類は乾燥に弱い(エバーフレッシュ、ソフォラ、アジアンタム) =水切れを起こさないように管理する

 

 

3.温度

植物だって生き物です。暑いところ、寒いところはやっぱり苦手。厳しい環境では必死に我慢しています。肥料を与えたり、植え替えをしたりと刺激を与えることは避けましょう。だいたい15℃~30℃手前くらいが生長に適した温度、 10℃~35℃くらいが我慢できる温度の目安です。私たちが過ごしやすいと感じられる範囲と同じくらいですね。

少し注意したいのは種類によって寒さ、暑さの苦手な程度がずいぶん異なること。その植物の出身地(原産)を調べてみると面白いですよ。意外にも熱帯雨林出身の観葉植物は結構多く、そうした種類はやはり寒さに弱いことが多いです。

あなたのイチオシ植物、出身はどこか知っていますか? その地域はどんな気候のところ?

 

 

4.風通し

光や水のように”絶対必要”な要素ではありませんが、適度な空気の流れがあることがとても大切です。

先の水やりの通り、植物にとって欠かせない要素は根から吸い上げる水です。ここには純粋な水だけではなく、水に溶けた栄養も含まれています。植物は葉っぱの表面から水蒸気を逃がし、その分をまた根から吸い上げるというサイクルを続けることで、土に含まれている肥料やミネラルを取り込んでいます。風通しが良い環境であれば、それを手助けすることになるのです。

換気によって水蒸気の放出が促され、より多くの水、栄養素を吸い上げることができます。

 

ただしエアコンやサーキュレーターの風が直接あたるような場所では乾燥しすぎてしまい、逆に負担になってしまいます。窓をあけたり、少し離れた位置での送風など、ゆったりと空気が流れるくらいで十分です。

また風があることで土も適度に乾きやすくなり根腐れを防ぐことになりますし、病害虫の発生を防ぐことにもつながります。空気の流れを意識することは意外に大きな効果があるのです。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。はじめに知っておきたいポイントは以上になります。植物の種類によって丁度よい温度や水分量は異なるため初めのうちは戸惑うかもしれませんが、その特徴を詳しく調べたり、長く世話を続けていると日々の変化を見逃さないようになってきます。

失敗してしまってもガッカリしすぎないで、自分では気づけなかったことを植物が察知して教えてくれたんだ、と思うようにすることで今後のための経験として身につけていきたいですね。

 

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